5原則その3

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こんにちは。明日からゴールデンウィークですね。4月に入って生活環境が変わった方もそうでない方も、ゆっくり羽を伸ばしてリフレッシュしましょう。私は後半に、ちょこっと山に行く予定です。まだ残雪期、アイゼンもって出かけてきます。

さて、前回は5原則の1つ目、呼吸についてお話ししました。今日は2つ目、骨盤の配置です。人間の脊柱は横から見るとなだらかなS字を描いていて、耳・肩・骨盤の中心・膝の中央・くるぶしの前あたりが同じライン上にあるのが理想です。 背骨はS字のカーブカーブのおかげで、歩行時の地面からの衝撃や、腕や頭の重さの力を分散させています。腰椎の部分は軽く前弯している状態です。このカーブは、強すぎたり、あるいはフラットだったりすると、腰痛等の不調をきたします。また、これらには骨盤の前傾、後傾も付随します。

理想の脊柱、骨盤の配置は、ピラティスではニュートラルと呼んでいます。脊柱がS字カーブを描き、骨盤は前傾も後傾もしていない状態です。寝ている状態では、左右の前側、骨盤の一番出っ張っているところと恥骨を結ぶ三角形の面が、床と水平の場所がニュートラルだと言われています。ですが、腰部が緊張したり、あるいは鳩尾の後ろ側が浮いてしまったりすることがあります。その場合、軽く骨盤を後傾にし、緊張のない状態でエクササイズをしていただいています。

ピラティスはマットで寝た状態のエクササイズが多いのですが、マットから完全に足を浮かせた状態で行うエクササイズの際、骨盤はあえて後傾(インプリント)にしていただきます。インプリントはおしりの力を使ったり、尾骨を巻き上げたりするのではなく、お腹の力、腹斜筋で後傾にしていただきます。それは、足がマットから離れた状態は、腰椎に負担がかかり易いため、胸式呼吸によってすでに収縮している腹横筋、腹斜筋、多裂筋に加え、腹斜筋を使うことでより一層腰部を保護することを目的としています。1つ目の原則である呼吸、2つ目の原則である骨盤の配置を常に意識しながらエクササイズをするんですね。ちなみに、骨盤の前傾は前腿が強くて後ろ腿が弱い、腹筋が弱くて腰の筋肉が強いなんていう人に多いです。腰のカーブが強い分、上背部の後弯も強いケースが多いですね。骨盤が後傾している人は後ろ腿が強くて骨盤が後ろに引っ張られていたり、動かしていないせいで腰背部がガチガチだったりします。これらの姿勢に関してはまた機会があったらお伝えしたいと思います。

最後に、今年は無理ですが、来年以降ピラティスと他分野と連携したワークショップ開催を考えています。乗馬とピラティスについてはお伝えしていますが、登山についてもワークショップをいつか開催します。長野県山岳総合センターで開催するリーダー研修修了者や、白馬で山岳ガイドをやっている方に相談したところ「おもしろいね」と快諾いただきました♪山の地面は平ではありません。そうした場所でバランスを取れるようなエクササイズや、登山に向けた筋力アップ、気候やパッキングなど登山のための講座をスタジオで行い、いつかあこがれの北アルプス・・・なんていいですね。